手首、手

手首、手の痛みについて│なかむら鍼灸院長浜整体院

ガングリオン

比較的若い方、特に女性に多く、子供にも起こる。原因不明で関節包や腱鞘の一部分が弱くなり、手関節の背側や掌側、手指の付け根の掌側や足に弾力性の関節液を貯留した腫瘤ができる。穿刺してゼリー状の液が吸引できれば診断がつく。放置しても特に問題はない。

狭窄性腱鞘炎

中年の女性やまだ首のすわらない赤ちゃんを育児するママに多く、親指の腱と腱鞘の炎症で、手首の親指側に親指を動かすと痛みが走る状態である。

ばね指

中年の女性に多く、指を曲げようとすると引っかかった感じや痛みが出る現象である。特に朝が多く指を曲げる腱と、この腱を覆っているトンネル状のさや(腱鞘)との摩擦で腱が腫れて腱鞘に引っかかるために起こる。母指、中指、薬指に特に多くみられる。引っかかる場合をばね指(弾発指)と呼ぶ。

手根管症候群

痛みが手根部、特に指の屈側から前腕に放散し、しばしば手のしびれ感、知覚障害、運動麻痺などを現す疾患である。しばしば夜間や夜明けごろに片手あるいは両手の親指から薬指の半分までの手のひら側にしびれや痛みを感じることが症状の特徴である。しびれは必ずしもこれらすべての指に生じるとは限らず、1~2本の指だけの場合もある。小指はしびれることは少なく、また手の甲側はほとんどしびれない。前腕にしびれが走ることもあり、手を振るとしびれがましになることもある。症状が悪化すると1日中しびれを感じるようになり、さらに病状が進むと物をつまむ力が弱まり、親指の付け根の筋肉が萎縮してくる。
本症では、手関節を強く1~2分間掌屈または背屈させると手指のしびれが増強し、手根管部にチネル・サインが現れる。また痛みは頸椎の運動と関連がない、なども主な鑑別点である。

ギヨン管症候群

尺骨神経が手関節部で手根骨や靭帯・筋肉により締め付けられ、麻痺を生じる病気である。手のひらの小指側のしびれや知覚鈍麻、小指の運動麻痺などをきたす。原因は手関節部の打撲や圧迫、職業やスポーツによる反復性の小外傷、ガングリオンなどの腫瘍による圧迫などがある。

肩手症候群

肩の疼痛に始まり、やがて手の腫脹、疼痛、浮腫、拘縮、筋委縮などが現れる。しびれ感を伴うこともあり、神経根症と類似する点もみられるが、手の皮膚や爪にも萎縮が起こり、手の浮腫や拘縮も神経根症状とは異なる。